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33

美術館チラシを考える/その3

チラシ整理していたら、面白いチラシがたくさん出てきたからまとめました企画。
第三回。
さぼっていました。遅くなりましてすみません。

今回は加工にこだわったチラシを紹介します。

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東京オペラシティアートギャラリー ドミニク・ペロー 都市というランドスケープ

このチラシ、一見普通のチラシに見えますが、

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写真部分だけニスがかけられています。写真のところがつやっとして、引き立ちますよね。ニスの分だけちょっと盛り上がるので、立体感ももたせることができます。



110504af.jpg
東京都現代美術館 MOTアニュアル 世界の深さのはかり方

こちらも普通のチラシにみえますが、

110504ae.jpg
灰色の部分ににぶく光るニスを塗っています。で、タイトルである「Nearest Faraway」の部分だけニスが塗られていないのです。そうすることによって、文字が浮かび上がってきます。ちょっとした工夫なのですが、透かしの効果のような角度によって見えたり見えなかったりする仕掛けができるのです。


チラシだけではなく、会場で配られる解説にも一工夫されているものが。

110504bs.jpg
東京都現代美術館 MOTアニュアル 装飾展

この解説用チラシは、一見真っ白な紙に文字だけ印刷されている様に見えるのですが、ちょっと角度を変えてチラシを見ると、模様が浮き上がってきます。これは、模様部分だけニスで印刷をかけていて、光の角度で見えるようになっているのです。ちょっとした「装飾」が施されているという訳です。

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110504s.jpg
国立国際美術館 死なないための葬送ー荒川修作初期作品展

こちらは小冊子なのですが、この写真、黒一色だけで印刷されています。黒だけしか使っていなくてもこの存在感。深い黒が表現されているからこそですね。



110504bi.jpg
川村記念美術館 アメリカ絵画の巨匠 バーネットニューマン展

一方このチラシ、赤色一色でべったりと刷られているのかなと思いますよね。
実は良く見ると、《アンナの光》そのものの写真が配置されています。ほとんど筆跡も残さず、絵の具の質感も感じさせない塗り方にこだわったニューマンならではの構成だと思います。ほんの少しだけ残っている絵の具のムラがちょっとにくい演出になっていますね。

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110504ag.jpg 
ART FRONT GALLERY 船田玉樹展


110504x.jpg

こちらのチラシは、紙がマットの質感を持ったもの。独特な感触の紙なので、触ったときの風合いも楽しめます。日本画の落ち着いた雰囲気までうまく演出できていますね。



110504ah.jpg
埼玉県立近代美術館 アールブリュット展

このチラシ、実は結構工夫されています。紙がケナフなどの非木材繊維のものを使用しています。再生紙やわら半紙のような独特な風合いが特長なので、こういった「生の芸術」の展覧会にはイメージ合っていますよね。
さらに、ピンク色が使われているかと思いますが、このピンク色は特色の蛍光ピンクを使用しています。お金かかっていますね。そのピンクがさし色になって、紙面上結構効いているなと感じます。ポスターでも目立ってましたよね。


110504aq.jpg
国立新美術館 モダン・アート,アメリカン


このチラシ、何が変わっているかというと


110504ar.jpg

紙自体がぼこぼこした質感に加工されています。この紙、竹尾の「クロコ」じゃないかと思います。こういった特殊な紙に刷るとまた違った見え方をしますし、触ったときにちょっと不思議な感覚になりますよね。面白い使い方だなとは思いますが、なぜぼこぼこの紙にしたのかは謎です。

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では、真打ちクラスのチラシを。

110504n.jpg
東京都現代美術館 トランスフォーメーション展

このチラシは、相当お金かかっています。まずは紙がパール紙。キラキラと光る紙に印刷されています。そこに、蛍光色のオレンジの特色を使いタイトルを表現。


110504l.jpg

さらに、裏面には淡い色(黄色でしょうか)で文字を透かし模様のように印刷しています。こうすることで、キラキラした紙の質感をより効果的に出せますし、何層にもデザインが施されると紙面にも奥行きが出ますね。

さらに、この展覧会でもらえる解説小冊子もこだわってました。

110504aw.jpg

あえて薄い紙を使い、裏の印刷を透けさせるようにしています。ものの変質というテーマだったこの展覧会ならではなのでしょうか。うやむやなはかない存在のようにも見えるチラシの構成ですね。


110504ai.jpg
東京国立近代美術館 手さぐりのドローイング

毎度このギャラリー4のチラシをトリにしてしまうのも。とは思うのですが、お金のかけ方が他とは全然違うので、やはりこのチラシを取り上げてしまいます。
一見、真っ黒なチラシのように見えますが…。


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角度を変えると、何か模様が浮かび上がってきます。
これは、アブラハム・ダヴィッド・クリスティアン作の「Hayama」の線をなぞったかたちです。裏を見ると、作品が印刷されています。テーマのように、闇の中を手探りでドローイングしているんですね。
このようにぽこっと浮き上がらせるのをエンボス加工といいますが、正直、ここまで手の込んだエンボスを作っているのはなかなか見られません。型を作るだけでも相当なお金がかかっているはずです…。

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このように、チラシも見るといろいろテーマに合わせてあの手この手で頑張っていることが分かりますよね。制作者側からすると、「すぐに捨てないでね」というのが正直な気持ちです。ちょっと目を向けてもらえたらうれしいですね。

また面白いチラシ発見したら、記事書こうと思います。

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