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野見山暁治展/ブリヂストン美術館

ブリヂストン美術館で開催中の野見山暁治展に行ってきました。

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野見山さんの個展は日本でも海外でも数回開催されているようですが、
今から50年前にもブリヂストン美術館で展覧会されているんですね。

公式HPは→こちら

私は恥ずかしながら彼の作品は初見だったのですが、90歳を過ぎてもこのパワーはすごいと思うほど、多岐に渡る画業を堪能できました。
初期の作品から、今年震災の影響から描かれた新作までの約110点が一堂に集まる回顧展。見応えありました。

展覧会構成は以下の通り

第1章 不安から覚醒へ―戦前から戦後にかけて
第2章 形をつかむ―滞欧時代
第3章 自然の本質を突きつめる―90年代まで
第4章 響きあう色彩―新作をめぐって


展覧会構成それぞれ、「これが野見山さん?」と思えてしまうほど作品のイメージも描き方も時代と共に変化していくのでびっくりしてしまいます。本当にいろいろな画材や描き方にチャレンジされているんですよね。
ただ、一貫しているのはとてもパワーとパッションを感じること、そして色彩感覚と構図のすばらしさです。

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《廃坑(A)》1951年、福岡県立美術館

初期の作品でいいなと感じたのはこの作品です。
野見山さんは元々炭坑町だった福岡県穂波村(現飯塚市)に生まれます。生まれ育ち、祖父や父が事業を展開した炭坑を描いている作品は、炭坑の町らしい無彩色の印象を持ちつつも、どこか懐かしさ、風景の神々しさを感じるような絵だなと感じました。炭坑に従事する人々の強さを感じて、情感が伝わるのです。

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「弐代目青い日記帳」Takさん企画で開催された、学芸員の中村節子さんのギャラリートークも聞いてきました。
とても丁寧に野見山さんのことをお話くださり、大変身になる機会でした。

野見山さんはパリに渡ってすぐには絵を描かず、フランスの文化を学んで過ごし、一年経ったときに日本から持ってきた絵の具を開けたとき、“使いたい”と思った絵の具の色がなかったのだそうです。それだけ野見山さんは炭坑の町からフランスへ渡って色彩感覚や価値観が変わったというお話は面白いエピソードでした。


「ある証言」という作品はとても不思議な絵だと思って観ていたのですが、中村さんのお話で、野見山さんが台風の日に起きた家の外にあった瓶が宙に浮いて目の前でぱりっと割れたその体験をもとに描かれたものだということを聞いて、その不思議さに納得してしまいました。この画面の中心にある大きな瓶その体験からくる神秘性をこの絵でも感じ取ることができました。
野見山さんのことばで「魔性を孕んでいるものは美しい」とありましたが、まさにこの絵もそのように感じます。怖さも含みながらも強さを見せ付けてくれます。


「冷たい夏」などは画面の流動性も感じつつ、野見山さんの体の動き、ジェスチャーのようなものも感じました。動的要素をとても感じるのです。色の構成は寒色で冷たいイメージのものも、とても体温を感じます。



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《あしたの場所》2008年 ★初公開作品

最近の作品も今回は多く出展されていましたが、年齢を重ねるほど絵が大きくなってくるのが驚きですね。どんどん感覚を研ぎ澄まして作品に立ち向かわれている。
さらに、色みをあれだけ使っても、ぎとぎとした印象ではない。よほどの天性の才を持っているのかと思うほど、色の感覚は関心してしまいます。

抽象画になればなるほど、とても面白い作品タイトルになっています。
これは、野見山さんが展覧会を開催される際、ことばは別に抽出していて、作品と照らし合わせお見合いのようにタイトルとしてつけているのだそう。タイトルありきで作品が作られているのではないそうです。タイトルを読むのも鑑賞の楽しみの一つですね。


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《かけがえのない空》2011年 ★初公開作品

さらに、野見山さんの作品は、天地を最初から決めずに描く途中で上下左右回転させて描いたりしているのだそうです。
中村さん曰く、野見山さんは絵と向き合うときはいつも新しい感覚で向き合うのだそうで、絵の構成が急に変わることが多いそうです。
最後のサインを描くまで、絵をどんどん変化させてしまう。
これも野見山さんの絵の魅力の一つだと思うのです。常に研ぎすまされた感覚で描いている。その野見山さんの感性がキャンバスにこれでもかと展開されていて、観ていてとても気持ちがいいのです。スカッとする爽快感まで感じます。


野見山さんの絵は色の合わせ方もとても勉強になりましたし、パッションをこれでもかと感じることができたので、とても良い体験ができました。
何度も観たい展覧会ですね。


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ゆっくり落ち着いて観られます。


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ブリヂストン美術館 特別展 野見山暁治展

会 期:2011年10月28日(金)~2011年12月25日(日)
休館日:月曜日 (祝日の場合は翌日)開館時間10:00~18:00
開館時間:10:00~18:00
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