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  1. 弐代目・青い日記帳 

    2012-01-09 (Mon) 00:45

    本日拙ブログ主催で開催しました「ザ・ベスト・オブ・山種コレクション展」山?館長ギャラリートーク 約100名近い方々にお越し頂き大盛況のうちに行うことができました。連休の中日お忙しい中お集まり頂きありがとうございました。 http://www.yamatane-museum.jp/ ...

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ザ・ベスト・オブ・山種コレクション(後期展示)/山種美術館

山種美術館で開催中のザ・ベスト・オブ・山種コレクション
へ行ってきました。

120108a.jpg



私が観たのは後期展示で、
【戦前から戦後へ】というテーマのもと、山種が誇る 奥村土牛や速水御舟の作品から、
佐伯祐三や黒田清輝などの洋画まで約50点が出展されていました。

公式HPは→
こちら

さらに今回は、弐代目青い日記帳のたけさんの企画として、
山崎妙子館長のトークを伺える機会に恵まれました。
館長自らの解説だったので、山種と作家との深い関わりのお話や、作家それぞれの岩絵の具の工夫話など、専門家ならではのお話が聞けてとても有意義でした。
今回たけさんのお声がけで集まった人およそ100人。すごい人脈です。たけさんには大変感謝です!

line2.png


さて、今回の展覧会、全体を観ての一言感想としては「これほど日本画は美しいのか。」です。あらためて感動しました。
大学の頃なんて、日本画に全く興味持たず、日本美術の学科も取ったことがなかった(古美術研究は受講した)のが本当に悔やまれるくらい、日本画は味わえば味わうほどその美しさに魅了されますね。

もちろん、洋画も貴重な作品が並んでいましたが、美しい日本画をこれだけ拝見できる機会は山種ならではだなと感じます。


恐縮ながら、また私がいいなと感じた作品を列挙して感想書きます。

詳しい絵の画像は公式HPのこちらからご参照ください



奥村土牛 【醍醐】 紙本・彩色


この作品は、一昨年の奥村土牛展でも目玉の作品として展示されていたものです。
私はこの作品が大好きでして。淡いグラデーションに華やかに咲く桜が息を飲むほどの美しさ、さらにその花を支える幹の雄大さのバランスが光る名作だと思います。
この作品のピンク色、「綿臙脂」と牡蠣の貝殻を混ぜて作られた色だということを山崎館長から今日伺うことができました。
そもそも、コチニールの臙脂はあらゆる用途で使用される赤色の染料として知っていたのですが、そのコチニール色素を綿に染み込ませたものが日本画で絵の具として使われていることを今日初めて知りました。
しかも、その色合いが淡い淡いピンクだったので、臙脂色(コチニール)だと微塵も思わずでして。今はほとんどその技術は使われなくなったそうですので、とても貴重なピンク色だったんですね。
奥村土牛展の時も話題になってたのかな。すみません、ちゃんとその当時も調べておらずで。




速水水御 【 翠苔緑芝】  紙本金地・彩色

この作品は、びわの木とあじさいの花が象徴的に現されている屏風絵なのですが、
あじさいの花の描き方がとても不思議で、今までに観たことない技法だったのでとても興味深かったです。山崎館長曰く、諸説あるそうですが、このにじみのような技法は重曹を使用したとか、薬品を使用したとか、または卵白を使用したなどが挙っているそうです。
あじさいは花ごとに微妙な色のグラデーションを楽しめることができますよね。そのあじさいの繊細な色の変化を見事なまでに表現していますし、そのグラデーションのテクスチャが、一件水彩絵の具を岩絵の上から薄く塗ったかのような、微妙なにじみで演出されているのです。この表現は参りました。本当に繊細。そして感動しました。



落合朗風 【エバ】  紙本・彩色

この作品、一見日本画かな?と疑ってしまうほど、西洋的なテーマと構図の作品。
まるでオールオーバーな緑の世界が広がり、日本画独特の余白がほとんどないのです。しかも、中央よりも左側には日本人ではない、オリエンタルな翠の黒髪の女性がすっと立っており、その目力にとても引き込まれる作品です。
この作品のテーマと構図にもびっくりだったのですが、近くでよく見ると岩絵の具の使い方がとても独特。結構重ねて重ねて盛っている場所があったりと、素材感を感じる描き方なのです。顔料の乗せ方と言った方がいいのかなと思うくらい、葉一枚一枚、木それぞれの表情を描き出そうとしている技法に驚きました。この作品は制作にとても時間かかっているでしょうね。



東山魁夷 【満ち来る潮】  紙本・彩色

山種ならではの作品といえばの作品。
山種美術館が依頼して作成された壁画だそうで、その当時のお話を館長より伺うことができました。特徴的なのは、銀色はプラチナ箔を使用しているそうで、さらに岩の部分が絵の具を焼いて作られた色で塗られているのだそう。
確かに良く見ると、青みがかった様にも見えますし、焦げ茶色のようにも見えます。その何とも言えない深い色が周りのピーコックブルー(すみません、デザイン系だと青緑色をこう言います。)の海を引き立てています。どっしりとした存在感を持つけれど、色は単純ではない深みを感じさせるところが価値ある技法を使用しているなと感じました。




東山魁夷 【 年暮る】 紙本・彩色

青が印象に残る、とても美しい作品。今回の展覧会でも注目の作品とされていますよね。
絵画に疎い父親ですらこの作品は知っているという、東山魁夷の代表的作品。
確かに青が美しいですね。ここまでしんしんと降り積もる雪の京都を静かに凛とした情景として描いている作品は類をみません。この作品は、図版やチラシなどの印刷ではなかなかこの青が表現できないのだそうです。確かに紙の色拾っちゃう印刷だと、微妙な青は出にくいですしね。濁っちゃうかもしれません。
今回色の美しさが印象に残る作品が多い中、かなり特徴的な青で印象に残りました。岩絵の具も随分塗り重ねてあったのも特徴的ですね。




福田平八郎 【牡丹】 絹本・彩色

福田平八郎の作品は東京で観る機会が少ないのですが、今回3枚も出展されており、とても貴重な機会でした。
その中でも繊細な美しさで印象深かったのが、この作品。
裏彩色の技法を取り入れているそうで、その牡丹の葉や花びら一枚一枚がまさに透き通った色合いをつくりだし、その繊細さに魅入ってしまう作品だなと思いました。また花一枚一枚が本当に細かい。そして大輪の花がたくさん構成されているので、とても華やかな構成なのですが、何とも言えない儚さを秘めている印象なのがにくい!と思ってしまいました。
こんな牡丹の表現方法があったなんて。
全然どぎつさを感じない牡丹の表現、すごくしなやかな花として表されていましたね。



上村松篁 【白孔雀】 紙本・彩色

真っ白な孔雀が印象的で神秘的な作品。この作品もとても美しい。
孔雀というと、それこそ先ほど記述したピーコックブルーの派手な羽を思い出しますが、白い孔雀の作品はそう拝見すること少ないようにも感じます。
この白、胡粉を使用しているのだそうですが、絵の具の扱い方がとても難しいことで有名な絵の具。私は膠で溶く作業をした経験はありませんが、この胡粉は扱いにくいという話は初耳ではないくらい、日本画の常識となっていますが、この胡粉を上手く溶いてとてもきれいに塗っているのは感動しました。背景の金も美しく、白が映えるんです。
何ももの言わないでただただ美しい作品というのもあるのだなと感心した作品。白だけでここまで孔雀の美しさを表現できるとは。




杉山寧 【曜】 麻布・彩色

杉山寧の作品は言わずもがなの岩絵の具を重ねて重ねて、気が遠くなるほど重ねてできる微妙な色合いが特長ですが、この作品もまさにそう。よくよく観ると、鶴の白はただ単純な白ではなく、様々な絵の具の色を使用したとても表情のある色みでした。
山崎館長もとても感心されていましたが、確かにデッサン力はありますね。並々ならぬデッザン力。大学に入学するまで絵の勉強をしてきたことがなかったなんて信じられないくらいの力量だと思います。
鶴2羽の存在感。あまり大きな作品ではないのですが、遠くからでもその立体感ある鶴のインパクトははかり知れないものだと感じました。




速水御舟 【炎舞】 絹本・彩色

この作品を知らない人はほとんどいないだろうと思うくらい速水御舟の代表的作品。
切手にもなりましたよね。
とにかく赤が美しかった。この作品は、山崎館長曰く御舟は三ヶ月毎日焚き火して描いた作品だそうで、テレビで分析した番組があったそうですが、相当な動体視力でないと描けないのだそう。
背景の漆黒と燃えたぎる赤、さらに繊細な蛾。この作品の冴えたる赤はどの作品よりも力強さを感じさせ、その違和感のない炎の揺らぎの描き方に感嘆してしまいました。
じっくり観ても描き方が本当に繊細なので飽きないですよね。




佐伯祐三 【レストラン (オ・レヴェイユ・マタン)】 カンヴァス・油彩

日本画専門美術館で洋画を堪能できるとは思ってもみなかったのですが、貴重な洋画コレクションもしっかり展示されていたのが印象的でした。
特に、佐伯祐三のこの作品。 佐伯らしさ全開のテーマと構図でしたね。
「この作品は屋外で制作されているので、ゴミやチリが随分入ってます。」と山崎館長が説明されていたので早速拝見。パリのホコリなんだこれは。と思うぶつぶつした表面がある意味味のあるテクスチャに感じましたね。



今回の展覧会。
なぜ前期見逃したんだろう(時間がなかった…。)
と悔やむぐらいのいい展覧会でした。
日本画をあらためて見直すいい機会だったと思います。
この機会に恵まれて本当に感謝です!


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今回閉館後に入ったので、何とも言えませんが、通常並の混み具合だったと思います。


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ザ・ベスト・オブ・山種コレクション
会期:[後期] 戦前から戦後へ  2012年1月3日(火)~2月5日(日)
休館日: 月曜日(但し、1/9は開館)
開館時間: 午前10時から午後5時(入館は4時30分まで)




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  1. 弐代目・青い日記帳 

    2012-01-09 (Mon) 00:45

    本日拙ブログ主催で開催しました「ザ・ベスト・オブ・山種コレクション展」山?館長ギャラリートーク 約100名近い方々にお越し頂き大盛況のうちに行うことができました。連休の中日お忙しい中お集まり頂きありがとうございました。 http://www.yamatane-museum.jp/ ...

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