プロフィール

ゆりbutainunana

Author:ゆりbutainunana
デザインとイラストの仕事をしています。アートボランティアとして横浜をうろうろしていることも。
Twitterアカウント @butainunana2

butainunana2のつぶやき
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
検索フォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-

Comment

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
-

Trackback

Trackback URL

66

竹村京 「見知らぬあなたへ」 “dearest unknown You”/タカ・イシイギャラリー

清澄のタカ・イシイギャラリーで開催中の
竹村京「見知らぬあなたへ」 “dearest unknown You”
へ行ってきました。



120128Ba.jpg
「between tree, ghost has come」(work in progress)、2011 年


公式HPは→こちらから

竹村さんの個展はタカ・イシイギャラリーでは3度目の開催だそうですが、ベルリンに拠点を置く作家さんです。
彼女の作品は、オーガンジーの布や化繊の糸を使った刺繍を施してあるとても繊細で女性らしいものですよね。
今回展示されていた作品のインスピレーションの源は、去年3月に起きた東日本大震災だそうです。たまたま日本へ帰っていた日に地震にあい、その時に感じた事から今まで「知っている人」に興味を抱いていたことから、知らない人へも興味を抱くようになったそうです。



120128Bb.jpg
「prosaic verse」(detail)、2011 年

人の痕跡の残る物や昔の古い写真を集めるようになり、今回制作されたのが、ドローイング
散文詩「prosaic verse」。
1920年代から1980年代の写真をベルリンの市場で数百枚ほど見つけて、そのシーンを元にして描かれたものだそう。黒い紙に白いインクで描かれているのですが、一つのシーンではなく、たくさんの場面が一枚にとても細かく構成されているのです。写真立ても、それが置かれている家具もアンティークなのでしょうか。懐かしさや人が使った跡を感じるもので構成されていました。写真立ても一枚一枚違います。イメージとあわせているのでしょうね。
自宅の書斎の風景のような、私はこのような家具を使ったことはありませんが、とても懐かしい印象を持ちました。黒の画面でもさほど暗さは感じないんですよね。



刺繍作品の「between tree, ghost has come」は父方の祖母の家と実家の間にある木の写真を元に刺繍を施した作品です。
この作品、とても大きくてまるで原寸大の木のように見えますが、オーガンジーの布と刺繍、モノクロ写真の重なりがとても儚く感じるのです。消えてしまいそうな記憶のような。やっと思い出した思い出のような。刺繍の葉一つ一つをぬくもりある手仕事でよみがえらせているようですよね。


修復シリーズという、アンティークの割れた食器を修復して布で多い、さらに糸で縫うという作品が今回もたくさん展示されていました。この割れた食器が人の影を思い起こさせて、ノスタルジックな印象を持っていますよね。そのつないだ継ぎ目に糸をつむいでいくような、幾重にも幾重にも重ねられる丁寧な包み方が思い出や過去をくるんでいくような、やさしい印象の作品だなと思いました。



女性ならではの素材、色彩感、そしてモチーフ。
丁寧でクラフト感を持つ作品すべてがやわらかく、儚い印象を含んでいてこの展示室にずっといたいなと感じるくらい心地よい空間でした。
層を重ねている姿が不思議な空気感、存在感を持っていて平面なのだけれど、深い奥行きを感じるんですよね。
遠い過去と今を糸でたぐり寄せているような、つかめないものをほんのわずかな手がかりでとどめているようなそんな手応えのない蜃気楼のような情景に、自分の思い出も呼び起こしてしまった貴重な機会でした。


line2.png


竹村京 Kei Takemura
「見知らぬあなたへ」 “dearest unknown You”
会期:2012 年1 月21 日(土)-2 月10 日(金)
会場:タカ・イシイギャラリー(東京・清澄)
0

Comment

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
0

Trackback

Trackback URL

読んだ本
Return to Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。