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蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち/千葉市美術館

千葉市美にて 蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち 展を観てきました。


120511a.jpg

公式HPは→こちら


千葉市美は本当にいい展覧会を催してくださるので、遠いのがいつも悔やまれますが、今回は後期展示のみの拝見。
曾我蕭白のことは正直ちゃんと一通り拝見したのが今回が初めて。超絶なと言えるくらいの技法のオンパレード。ユーモアも感じさせ、構図も練り込んでいるし、色彩感覚も相当な持ち主で、何でも表現できる天才肌の人だったのだなと思いました。
絵を描く人、アニメやマンガに携わっている人には観て学ぶことたくさんあるのではないかなと思います。絶対ヒントもらえると思う。

確かにテーマが昔の説話や、禅の教えなどが多いので、内容を理解するのに難しいこともありますが、人物、木、空、建物、動物、服、どれもその表情に合わせてそれぞれを描き分ける技法なので、若冲よりもむしろ画面の表現という意味では長けていたのではないかなと思いました。

大胆な作風だと、詳細まで全部主張されているような印象があって、画面に遠近感や奥行きがない表現となりがちですが、蕭白の作品は奥行きや、ここを強調したいと思っている部分をちゃんと描き分けられている。細密な部分と簡略化している部分とがうまく画面上に組み合わされていて、一つの絵としてのまとまり、空間感も非常にクオリティが高いのです。
全体を掌握できていて、何を描きたいのかをとても明確に持ち、デッサン力が非常にある人なのだなと。

私が特に気に入った作品は、
「蹴鞠寿老図」
「牧童群牛図屏風」です。

「蹴鞠寿老図」は、言わずもがなこれだけ簡潔な画ですが、蕭白の魅力をぎゅっと凝縮したような作品だなと感じました。
ユニークな表情で、笑いが止まらないくらいだった。とにかく愛らしい。
この絵は、お腹がふくれている布袋さんにも見えるようなだまし絵を想定されたものだそう。確かに、見方によっては違う人物にも見えますよね。
そして墨の濃淡の描き分け方、配色もセンスを感じます。濃い墨を使って鞠や服を表現し、無駄な塗りもなくとても余白をきれいに意識しながら描く筆跡。

「牧童群牛図屏風」は全体的に牛の配置や色合いで、リズム感を持たせているところ。そして牛の量感ある描き方に感服でした。
牛を細密に描こうとすると、毛並みやしわを表現してしまうため平面的になりがちですが、牛の体重の重さがこれだけ伝わる量感ある描き方はなかなか観たことないなと思います。
そして、真っ黒い大きな岩のような牛がいるかと思えば、猛々しくも神聖な印象を与える白い牛まで、牛それぞれの個性を筆の技法だけで表現しているのはすごいです。
見入ってしまいました。


もちろん、一番の目玉「郡仙図屏風」もすばらしかったです。
彩色がここまで残っているのもすごいなと感じましたが、あれだけ細かくインパクトが出るくらい詳細に描いているのに、画面全体で観た時にくどすぎない構図。
見せ場をちゃんと設定して描いているからこその構図だと思うのです。演出がとても上手いということなのでしょうか。
龍の表現は、今、東博で展示されている「雲龍図」にも通じるところがありますよね。
子供の表情も豊かでほっとしてしまいました。


蕭白の作品はどれ一つとっても、見入ってしまうものばかりなので、作品展数が少ないけれども2時間弱たっぷり時間を取って鑑賞してきました。閉館時間を気にしなくていいのであれば、それこそ一日中観ていたかったくらい。

筆一本でここまで表現できるとは、頭が下がる思いです。
もちろん、塗り直しもきかないですし、えんぴつなどでぐりぐり下書きしないでしょうし。
相当な画力、感服です。

図録も毎度ですが、お手頃な値段なのにとても充実した内容。
まだ読み込んでいませんが、解説も丁寧に掲載されていますし、作品全体と詳細が見やすい拡大された写真が掲載。
私みたいに、筆跡を学びたい者にとってはうれしい内容でした。


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これだけの作品展示されているのに、結構余裕もって観られてしまい不思議でした。
もっと注目されてもいいと思うのですが…。
近くにあれば、数回は通っていたと思います。


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蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち
会期:2012年4月10日(火)~ 5月20日(日)
開館時間:日~木曜日 10:00~18:00
     金・土曜日 10:00~20:00

休館日:5月1日(火)、5月7日(月)
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