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ゆりbutainunana

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デザインとイラストの仕事をしています。アートボランティアとして横浜をうろうろしていることも。
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2012年展覧会ベスト

毎年の恒例になりました。
今年の展覧会、印象深かったものを選びます。

ただ、私に順位付けられる筋合いはないだろうと思いまして、毎度毎度順位は付けずに
気になった理由を付けてあげております。
なぜこの展覧会がいいと思ったのかを再考しながら今年を振り返ろうと思います。


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【これぞ企画力だった展覧会】

東京都現代美術館
MOTアニュアル2012
Making Situations, Editing Landscapes 風が吹けば桶屋が儲かる

東京国立近代美術館
東京国立近代美術館60周年記念特別展
美術にぶるっ! ベストセレクション 日本近代美術の100年
第二部 実験場

東京国立近代美術館
ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945




今年はあっぱれな企画力を見せつけてくれた展覧会に数多く出会うことが出来ました。
その中でもこの3つの展覧会は、美術展示に対する問いかけや、今までさほど取り上げる機会のなかった議題をあえて提示しているなど、挑戦する意欲を存分に感じ取れる展覧会だったのではないかと思います。

「風が吹けば桶屋が儲かる」
は、反発ももちろん多かったことだと思います。相当先進的な試みだと思いますので、そのような意見も出て当然でしょう。
しかし、あえて展示をしない田中功起さんや、展示室だけの展開にとどまらない森田浩彰さんの作品など、既成概念を覆した提案は、今後の美術展に少なからず影響を与えるものになると思っています。どんどんそのようなRockな展覧会を観てみたいです。
挑戦している勇気を買いたいから、この展覧会が私にとっての今年のベスト1です。

「実験場」
は、この不安定な日本であえてこのテーマでやるかというこれも、根性と勇気を存分に感じる展示だったと思います。
そもそも近現代アートと思想は切っても切れない関係であって、このようなテーマを取り上げて大々的に検証することはさほどおかしなことではないのですが、集客力を度外視してここまでこだわって収集し、展示していた内容は本当に感服です。河原温の《浴室》シリーズは今回鉛筆で描かれたものをまとめて拝見することができ、初めて物語性の強い作品だったのだということに驚きました。しかし、本当に収蔵作品充実していますね、東近美は。

「ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945」
私は、会期末に行ったので今年のベストとして入れました。東近美の持つ収蔵作品のすばらしさと、その作品でこのようなあえてタブー域にも踏み入れるような「ぬぐ」というテーマを持ってきた企画力にあっぱれだなと思いました。
つい熱く語ってしまった過去のブログ記事は→
ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945/東京国立近代美術館 てくてく歩きアート日誌



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【美術館とデザインの関わり方を示した展覧会】


埼玉県立近代美術館
日本の70年代展

東京国立近代美術館
原弘展


この2つは、美術館とデザインという、ただデザイナーを一人取り上げて軌跡を追う企画ではなかったことが、面白いと感じた展覧会です。

「日本の70年代展」
は、日本で一番勢いのあった時代のメディアを生かした表現媒体を余すところなく展示して、今まで点でしか観てこなかった作家たちを時代の流れと共に再考できる展覧会でした。
演劇を公演するならばポスターは今までにはない表現を。レコードを出すならば、他とは違う世界観を。
Macで仕事していなかった時代の巧みな手仕事を見せ付けてくれました。
あの伝説のイラストレーターたちの仕事久々に観られてうれしかったです。

「原弘展」
は、東京国立近代美術館との深い関わりを、丁寧に展示していたところが興味深かった。私のいる組合にとっては、原弘はもう誰もが学校で学ぶ巨匠です。東近美での仕事が彼にとってどれだけ重要なものだったかがよくわかりました。
グラフィックデザインの創成期を学びなおすことができ、さらに同時に東近美で過去どんな展示を行ってきたのかを知ることが出来るいい機会でした。


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【展示方法の工夫が秀逸だった展覧会】

サントリー美術館
おもしろびじゅつワンダーランド


平木浮世絵美術館
特別展 没後百年 明治美人風俗
楊洲周延 展


私は学芸員ではありませんので、展示方法に詳しいわけではありませんが、
見せるためだけではなく、さらにプラスαの取り組みを感じられた展覧会だったと思います。

「おもしろびじゅつワンダーランド」
は、子供たちがとても楽しそうにアートに触れていたことが印象に残りました。
こういう展示をサントリー美術館が行うという斬新さ。
展示空間を存分に有効活用していたのがよかったです。
経験をするということは、観るということだけに限りません。むしろ親しむ、触ってみるという実体験を元にした経験はとてもいい思い出となってその人に残ってゆくことになると思います。
子供に限らず、大人でも美術を体験することで、深く作品のことが理解できると思いますし、いつまでも心に残り、美術は敷居が高くないを体現している展覧会だったなと思いました。


「楊洲周延 展」
は、解説が本当に丁寧だった。監修されている新藤先生の熱のこもった渾身の解説は、浮世絵への愛を感じずにはいられませんでしたし、なかなか時代背景まで深く理解できる機会のない浮世絵展が多い中、明治時代の風俗、描かれているテーマを一つ一つ噛み締めながら学び取ることができる展覧会でした。
江戸時代の浮世絵の方が色艶があっていいというご意見も多いかと思いますが、私はギラギラした大胆な明治期の浮世絵にも十分な魅力はあるなとこの展示を観て感じました。
鮮やかな舶来ものの色が冴えていましたね。



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【日本で展示することの執念を感じた展覧会】

森美術館
アラブエキスプレス 展

東京国立博物館
日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年 特別展「北京故宮博物院200選」

東京国立近代美術館
ジャクソン・ポロック展


この展覧会をよく日本でここまで開催できたなと。この展覧会にも執念と根性を感じずにはいられませんでした。

「アラブエキスプレス展」
確かに表現としての、技巧的な問題は多々あったとはいえ、表現をどのように活用しているのか。そして、日本ではなかなか触れる機会のない文化への深い追求と提示が印象深かった展覧会です。
彼らの現状はキナ臭く、毎日涙を流している人たちがいて。和平への訴え、現在ある問題への投げかけを表現というかたちで訴えている姿が、日本とのスタンスの違いを感じましたし、どうにもならない切なさも感じました。
このような表現を世界に発信しているアーティストがいるということを教えてくれた展覧会だったと思います。

過去ブログ記事は→ アラブ・エクスプレス展/森美術館 その2 てくてく歩きアート日誌



「北京故宮博物院200選」
ここまでの名品をもう今後日本へ貸してもらえる機会はあるのでしょうか…。あまり今のところ仲良くないですが、北京にもこんな名品がまだ残されていたのだなと思うと、感無量になった展覧会でした。
3時間並んだけど、3分も観られなかった《清明上河図》へのリスペクトも込めてのベスト入りです。

過去ブログ記事は→ 北京故宮博物院200選/東京国立博物館 てくてく歩きアート日誌


「ジャクソン・ポロック展」
これはもう文句なし。あのポロックを日本で観られたことが奇跡だなと思いました。ありがとうございます。
荒野で産まれ、都会に馴染めなかったポロックの人生も存分に学び取ることができ、大作をたくさん観られたことで改めてポーリングという技法の技術力の高さを拝見することができました。
ポロックほどの突破力を持ち、向上心のあるアーティストが今後出て来るのでしょうか。改めて偉大さを見せつけられてしまったなと思いました。



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【確かにショックだった展覧会】

千葉市美術館
蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち


ショックでした。あのウィットに富んだ表現力。技巧も然ることながら、描くということを存分に楽しんでいるとしか思えない描き方ですね。人物の表情の豊かさは秀逸。ブログにも書きましたが、絵を描く人、アニメやマンガに携わっている人には観て学ぶことたくさんのヒントもらえる作品たちだと思いました。

過去ブログ記事は→ 蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち/千葉市美術館 てくてく歩きアート日誌



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【展示数おそらくNo.1?だった展覧会】

東京都現代美術館
靉嘔展


量が半端なく多かったです。観るのに3時間以上かかったのではないでしょうか。。最後の方はもうへろへろになっていまして、記憶が飛んでしまっており、どんな作品だったかも具体的に覚えていないくらい。
靉嘔さんの軌跡をこれでもかと見せつけてくれており、彼のパワーと作品に対する執念をものすごく感じ取ることができた展覧会でした。観終わったあとの疲労も半端なく…。ということでベスト入りです。

過去ブログ記事は→ 靉嘔 ふたたび虹のかなたに/東京都現代美術館 てくてく歩きアート日誌



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【図録読み直した回数一番多かった展覧会】

神奈川県立近代美術館葉山館
ベン・シャーン展


私のような生業をしていると、参考図書として図録を買うことが多いのですが、この展覧会の図録が今年一番役に立ちました。というよりも、彼の作品から随分ヒントをいただくことができました。
線の描き方や、構図の作り方が決して古くさくない。

過去ブログ記事は→ ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト/神奈川県立近代美術館 葉山 てくてく歩きアート日誌


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【好きな作家はいつ観てもいいと思った展覧会】

練馬区美術館
生誕100年 船田玉樹 ―異端にして正統、孤高の画人生。―展


もう純粋に大好きな作家なので、再会できただけでも満足です。無条件に好きな作品は好き。


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今年ギャラリーを訪れた回数が少なく、あまり自分がいろいろ言えないなと思っておりますが
印象に残ったギャラリー展示は

タカ・イシイギャラリー
竹村京 「見知らぬあなたへ」 “dearest unknown You”

です。

過去ブログ記事は→ 竹村京 「見知らぬあなたへ」 “dearest unknown You”/タカ・イシイギャラリー てくてく歩きアート日誌



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…そして番外編

【関東以外で出会えた美】

タイ アユタヤ遺跡

今年はあまり国内でも遠出できず、美術館も行けたのが関東で開催されたもののみ。
しいて挙げるとすれば、急遽予定外でも行くことになったタイ旅行での
アユタヤ遺跡の美しさ。
アジアの文化を再認識しつつ、廃墟への焦がれとでも言いましょうか、
無人化した古の建物は、どの国にあるものでも共通したノスタルジーを感じさせますよね。
繁栄を極めたあとの面影を残した無常観。
惹かれました。
本気の番外編でした。




今年は展覧会の当たり年だったということもあり、
選ぶのに随分悩みました。10個にしぼりきれていませんが、印象深かった展覧会が本当に多かった。
うれしい悲鳴なのではと思います。
そして、半年ぶりのブログ更新。
すみません。。。
来年もあまり更新頻繁にできないと思います。。
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